ベルルスコーニ氏、ミラン売却が破談になれば保有継続へ
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【3月17日 AFP】中国の投資家グループがイタリア・セリエAの名門ACミラン(AC Milan)を買収できなければ、シルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)氏が今後もクラブを保有し続ける見通しであることが明らかになった。
ミランの副会長でベルルスコーニ氏の息子であるピエル(Pier Silvio Berlusconi)氏は、イタリアのラジオ番組に出演し、「中国が撤退すれば、父は不愉快に思うだろう」としながらも、「順調に交渉が進むのであれば、われわれは喜んで前進する」とコメントした。
シノ・ヨーロッパ・スポーツ(Sino-Europe Sports、SES)社は16日までに、7億4000万ユーロ(約900億円)でクラブを売却するための手付金として、3度目の1億ユーロ(約120億円)を支払う予定とされていた。SES社はすでに1億ユーロ(約120億円)を2回、合計2億ユーロ(約240億円)を支払っている。
SES社が残金の支払いを渋っている状況を受け、ベルルスコーニ氏は何度も支払い期限を延長しているものの、投資家グループが中国政府企業の後ろ盾を失ったことが15日に明らかになり、契約の信ぴょう性や計画実現への疑問が浮上している。
ベルルスコーニ氏はすでに我慢の限界に達していると伝えられているが、契約では取引が破談になった場合、SES社が支払った手付金はベルルスコーニ側が没収できることになっており、ピエル氏は「契約が成立しなかったとしても、経済的にミランな損はない」と話している。
ピエル氏はまた、取引が破談になれば、80歳のベルルスコーニ氏がふたたびクラブを売却することはないだろうとの見解を示しており、「中国側にクラブを売らないのであれば、オーナーになるのはただ一人だけだ。それは私の父だ」と語った。(c)AFP