【3月13日 AFP】イタリアのシチリア(Sicily)島で11日夜、路上生活者の男性が就寝中にガソリンをかけられ、火をつけられて殺害される事件が発生した。逮捕された男は警察の取り調べに、ねたみから犯行に及んだと自供したという。

 ガソリンスタンド従業員のジュゼッペ・ペコラロ(Giuseppe Pecoraro)容疑者は12日、パレルモ(Palermo)の路上生活者支援施設の外で寝ていたマルチェロ・チミノ(Marcello Cimino)さん(45)に火をつけて殺害したことを認めた。

 パレルモ警察のロドルフォ・ルペルティ(Rodolfo Ruperti)署長によると「容疑者は、チミノさんが妻を追い回していると思っていた」という。2人は数日前にもペコラロ容疑者の妻をめぐって口論していたという。

 現場の防犯カメラの映像には、地元のカトリック修道会が運営する路上生活者のための無料食堂の軒先で寝具にくるまって眠っていたチミノさんに、フードを被った男が近づき、バケツに入った液体をかける様子が映っていた。男は続けてポケットからライターを取り出し、寝具に放火。すぐに炎が上がり、男は飛びのくと、ズボンについた火を叩いて消しながら画面の外に消えた。

 チミノさんの悲鳴は近隣住民にも聞こえたが、救急隊が到着したときには既に手遅れだったという。チミノさんは3年前に妻と離婚した後、ホームレス生活を送っていた。(c)AFP