【3月13日 AFP】(更新)カリブ海(Caribbean Sea)の島国ハイチ北部のゴナイブ(Gonaives)で12日、バスが歩行者をひいた後、その場から猛スピードで走り去ろうとして路上演奏家の集団に突っ込み、計38人が死亡した。当局が明らかにした。

 ゴナイブは首都ポルトープランス(Port-au-Prince)の北西約150キロにある人口約30万人の都市。事故では他に13人が負傷した。

 ハイチの市民保護当局はAFPの取材に「バスはまず歩行者2人に突っ込み、1人が死亡し、もう1人がけがをした」と説明。運転手はその後、急いで走り去ろうとしたが、その際に路上にいた3つの楽団に突っ込んだという。

 ハイチではキリスト教の復活祭(イースター、Easter)が近づいてくると、夕方から夜間にかけて路上に繰り出して演奏をする楽団が増えるとされる。

 地元当局者によると、事故後、被害を免れた人たちは乗客を乗せたままのバスに火を付けようとした。運転手と乗客、事故を起こしたバスは地元当局の保護下に置かれた。

 ジョブネル・モイーズ(Jovenel Moise)大統領は声明で「この悲惨な事故を深く悲しんでいる」と表明。遺族らに哀悼の意を表するとともに、当局に迅速な捜査を求めた。(c)AFP