【3月11日 AFP】米大リーグ(MLB)、コロラド・ロッキーズ(Colorado Rockies)のチャド・ベティス(Chad Bettis)投手が10日、昨年11月から治療を受けていた精巣がんがリンパ節まで転移し、化学療法を受けるため今季の出場が絶望的になったことを明らかにした。

 27歳のベティスは、最近受けた血液検査で良好の結果が出ていたため、病気が進行していたことに驚いたとしており、「睾丸を切除して以降、血液検査の結果は良好だったので、この状況は不可解なものであり、少しまれなケースだ。しかし、(検査結果を)詳しく調べる必要があると感じた」とコメントした。

「リンパ節まで拡大した原因を知りたかったので、それを突きとめるために生体検査が必要だと感じた。とにかく前に進んで、そうすることにした。不幸なことになって、ちくしょうというのが正直なところだ。しかし、どうにかしなければならない問題だ(と分かっていた)。だから気持ちを切り替えて、まずは化学療法に専念していく必要がある」

「乗り越えなければならないと自覚することで、回復力を高めていく方が自分にとって良いことにつながる」と語ったベティスは今月、妻クリスティーナ(Kristina)さんとの間に第1子の女の子が誕生する予定となっている。

 精巣がんが発覚した昨年11月に睾丸を切除したベティスは、自身のツイッター(Twitter)でがんが進行していることを公表し、「勇気を振り絞ってこの病気と闘っていくことが必要なのは明らかだ。早期の行動なしには、この結果を知ることはなかっただろう。このがんを必ず克服してみせる」とつづった。

 昨季先発した32試合で通算14勝8敗、防御率4.79を記録し、MLBでの4年間の通算成績は23勝19敗、防御率5.01となっているベティスは、「この病気を打ち負かして克服していく必要があるけれど、まだ今季中に復帰するという期待も持ち続けている。どうなるか様子を見ながら前に進んでいく」と語った。(c)AFP