【3月8日 AFP】仏高級ファッションブランド「サンローラン(Saint Laurent)」が新たな広告キャンペーンで、痛々しいまでに痩せたモデルが「品位を傷つける」ポーズを取る写真などを使ったポスターがパリ(Paris)中に張り出され、激しい非難の声が巻き起こった事態を受け、同国の広告規制当局はサンローランにポスターの撤去を命じた。

 民間の広告規制機関ARPPの代表を務めるステファヌ・マルタン(Stephane Martin)氏は7日、AFPの取材に応じ、ポスターに使われた毛皮のコートに網タイツ姿の女性が両脚を開いて横になる写真や、レオタードを着てローラースケート形のハイヒールを履いたモデルが腰を突き出してスツールにもたれかかる写真について、ARPPに120件を超える苦情が寄せられたと明かした。

 ARPPは人々の「品位を傷つけ、侮辱する」表現を禁止しており、マルタン氏によるとARPPはサンローラン側に、「これらの写真の使用を中止し、撤回するか変更するか」するように求める旨を伝えた。また、より詳細な判断が10日に下されるという。

 一方、サンローラン側はコメントを拒否している。(c)AFP