【3月7日 AFP】イングランドサッカー協会(FA)は6日、プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)とボーンマス(AFC Bournemouth)が1-1で引き分けた4日の試合で起きた2件の暴力行為について、ユナイテッドのズラタン・イブラヒモビッチ(Zlatan Ibrahimovic)とボーンマスのタイロン・ミングス(Tyrone Mings)に処分を下すと発表した。

 ユナイテッドの本拠地オールド・トラフォード(Old Trafford)で行われた試合の前半終了間際、ミングスがイブラヒモビッチの頭を故意に踏みつけたような行為に及ぶと、直後にはイブラヒモビッチが肘打ちで報復したとみられる場面があった。

 規則に従えば両選手は3試合の出場停止処分となるが、FAはミングスの行為について通常の処分では「明らかに不十分である」と判断。「ズラタン・イブラヒモビッチとタイロン・ミングスの両者は、4日に行われたマンチェスター・ユナイテッド対ボーンマスの試合で暴力行為をはたらいた疑いで処分対象となった」と声明で述べた。

「当該選手は、前半44分前後に2件の事件に関与した。この場面については審判に目撃されていなかったが、映像には録画されていた」

 両選手は処分に対して、現地時間7日午後6時(日本時間8日午前3時)までに異議を申し立てることができる。

 問題の試合では、ケビン・フレンド(Kevin Friend)主審が、すでにミングスへの肘うちでイエローカードをもらっていたイブラヒモビッチに話しかけていたものの、注意を与えたのみに終わっていた。その結果、裁定はレフェリー経験者のパネル3人に委ねられ、両選手の行為については全会一致で退場処分に該当すると判断された。

 今季のユナイテッドで最多の26得点を記録しているイブラヒモビッチは、「彼(ミングス)が高くジャンプした俺の肘に向かって飛んできたんだ。故意に誰かを傷つけたりしない」と、ミングスへの肘打ちは故意ではなかったと疑惑を否定している。

 3試合の出場停止処分が科されれば、イブラヒモビッチはFAカップ(FA Cup 2016-17)準々決勝のチェルシー(Chelsea)に加え、ミドルスブラ(Middlesbrough FC)とウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(West Bromwich Albion、WBA)とのリーグ戦も欠場することになる。

 イブラヒモビッチの頭を踏みつけたことについて、ミングスも故意ではなかったと説明している。(c)AFP