【3月6日 AFP】英メディアは5日、イングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)を率いるアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督が4日のリバプール(Liverpool FC)戦でアレクシス・サンチェス(Alexis Sanchez)を先発から外した不可解な決断は、練習でのトラブルが原因だったと報じた。

 現地紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)の報道によると、リバプール戦の数日前にサンチェスは、練習を途中で切り上げてチームメートと衝突したという。

 同紙はこのトラブルの結果、サンチェスのシーズン終了後のアーセナル退団に拍車がかかったと伝えている。サンチェスにはフランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)や、イタリア・セリエAのユベントス(Juventus)が強い関心を示している。

 リーグ戦26試合で17得点を挙げているサンチェスだが、アンフィールド(Anfield)ではベンチスタートとなり、アーセナルはエース不在の前半に2点を奪われた。

 ベンゲル監督は後半頭からサンチェスをピッチに送り込むと、同選手はすぐさまダニー・ウェルベック(Danny Welbeck)の得点をアシストしたが時すでに遅く、リバプールに1-3で敗れたアーセナルは、リーグ戦ここ4試合で3敗目を喫して4位の座から転落している。

 試合後にベンゲル監督は、サンチェスのベンチスタートは「より直接的なプレーをする必要があると考えたため」と戦術的な理由だったと話しているが、判断が裏目に出たことは認めている。

 テレグラフ紙は、練習を途中で切り上げたサンチェスにチームメートが更衣室で詰め寄り、そこでサンチェスの態度をめぐって口論があったと伝えており、このことがベンゲル監督のメンバー選考に影響したと報じている。

 この報道の背景を認識していない批評家はベンゲル監督の決断を非難しているが、テレグラフはアーセナルの選手はサンチェスの先発落ちを支持していると伝えている。

 サンチェスを外した理由についてベンゲル監督は、「チームのために決定した。いつか説明する」と話しており、戦術面以外にも要因があったことを示唆している。

 現在サンチェスは、7日の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)決勝トーナメント1回戦、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)との第2戦に出場するかどうかが注目されている。アーセナルは第1戦を1-5で落としており、逆転はほぼ不可能な状況に追い込まれている。(c)AFP