【3月6日 AFP】五輪の陸上長距離男子2種目で連覇を達成している英国のモハメド・ファラー(Mohammed Farah)は、薬物検査には「いつでもどこでも」喜んで応じると語っている。

 ハッカー集団によってリークされた米反ドーピング機関(USADA)のものとされる文書のなかで、ファラーを指導するアルベルト・サラザール(Alberto Salazar)氏が、「ほぼ間違いなく」反ドーピングの規則を破っていたとする内容が示されたと報じられたことを受け、同選手はいかなる不正行為もしていないと否定を繰り返し、何も隠すものはないと訴えた。

 複数の英紙は5日、先日の報道を受けてファラーがいかなる反ドーピング機関の要請にも応じる姿勢を示しているとして、「現在のところ、まだ要請はない。しかし、これまで何度も話しているように、自分はいつでもどこでも喜んで検査を受ける。自分の検体に関する検査や再検査については、今すぐでもこれからでも、いかなる正式機関からの要請であろうとも応じる」とコメントしたと伝えた。

 サラザール氏が、指導する選手の能力向上のために薬物を危険使用した疑いがいあると報じられたことを受け、USADAは前週、同氏の関係資料を集めていることを認めていた。

 一方、不正疑惑をすべて否定しているサラザール氏に対し、ファラーは今でも強い忠誠心を示している。

 2015年に放送された英BBCの番組で、サラザール氏はファラーの練習パートナーで、2002年当時わずか16歳だった長距離ランナーのゲーレン・ラップ(Galen Rupp、米国)にテストステロンを投与し、処方薬を乱用するように促したと伝えられた。(c)AFP