イラクとシリア、1週間で民間人7万人超が避難 対IS作戦逃れ
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【3月6日 AFP】イラクとシリアで支配地域を維持しようと抵抗するイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に対する奪還作戦が激しさを増す中、ここ1週間ほどで民間人数万人が避難したと国連機関が5日、明らかにした。
ISは2014年に両国で広大な地域を制圧して「カリフ制国家」を宣言したが、その後、イラク軍に拠点を奪われ、またシリアでは諸勢力の進攻に直面している。ここ数日間で起きた激しい戦闘で避難を余儀なくされた民間人数万人がISの支配地域外に到着したが、その多くは数年間におよぶISの支配下で空腹に苦しみ恐怖にあえいでいる。
国際移住機関(IOM)によると、イラクでは米国の支援を受けたイラク軍によるモスル(Mosul)西部の奪還作戦で、1週間余りに4万5000人以上が避難を余儀なくされた。モスル奪還作戦では現在20万人以上の避難民が出ている。実際に避難した人の数はこれを超えるが、その後家に戻った人もいるという。
国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、隣国シリアでは北部のアレッポ(Aleppo)県で2月25日以降、ロシア空軍に支援された政府軍がISに激しい攻撃を加える中、2万6000人が避難した。(c)AFP/Tony Gamal-Gabriel with Delil Souleiman in Manbij