ヘイにTKO勝ちを収めたベリュー、その代償に手を骨折
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【3月6日 AFP】ボクシング、WBCクルーザー級王者のトニー・ベリュー(Tony Bellew、英国)は、4日に行われた世界ヘビー級12回戦でデビッド・ヘイ(David Haye、英国)にTKO勝ちを収めた一戦で、自身も手を骨折していたことを明らかにした。
英ロンドン(London)のO2アリーナ(O2 Arena)で行われた同胞対決では、中盤にアキレス腱を痛めた36歳のヘイの陣営が11回にでタオルを投げ入れた。しかし、まさかの勝者となったベリューもまた、この試合の序盤に負傷していたことが判明した。
34歳のベリューは、BBCラジオ5ライブ(BBC Radio Five Live)に対して、「第2ラウンドか第3ラウンドのあたりで右手を骨折していた。痛みはあるがひどくはない。とにかく勝つことだけを考えている」と語ると、負傷した手の状態について「小さなボウリング用のボールくらいの大きさ」と言い表した。
試合前にはトラッシュトークを繰り広げていたベリューとヘイだったが、試合後には互いにリスペクトを示しており、再戦の可能性まで浮上している。
ヘイと対戦するために階級を上げたベリューが、今後の予定については時間をかけて決めたいとしている一方で、プロモーターを務めるエディー・ハーン(Eddie Hearn)氏は、すでにWBCヘビー王者のデオンテイ・ワイルダー(Deontay Wilder、米国)やWBOのタイトル保持者ジョセフ・パーカー(Joseph Parker、ニュージーランド)の陣営からオファーがあったことを明かした。
ハーン氏は「午前3時半頃にベッドに入った。デオンテイ・ワイルダー陣営とジョセフ・パーカー陣営から電話がかかってきた。両陣営はトニー・ベリューとの世界ヘビー級タイトル防衛戦を望んでいる。従って彼は選択肢に限りがない」と語った。
「彼は大きな決断を下すことになる。クルーザー級にとどまり、タイトルを防衛して統一者になる選択肢もある。デビッド・ヘイとの再戦もあり得るし、それより大きな可能性として、世界ヘビー級のタイトルに挑戦することもできる」
「トニーはおそらく、これからいくつもオファーを受けることになるだろう。これはタフなスポーツであり、自身や家族の将来が約束される。彼は昨夜一晩でそれを成し遂げた。このシンデレラストーリーをこれからも続けて、どこまでたどり着けるか見守っていくことになる」 (c)AFP