【3月4日 AFP】テニス、メキシコ・オープン(Abierto Mexicano TELCEL 2017)は3日、男子シングルス準決勝が行われ、大会第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は6-1、6-2で第3シードのマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)に圧勝した。

 大会での無敗記録更新を懸け、ナダルは決勝でサム・クエリー(Sam Querrey、米国)と対戦する。クエリーは、この日行われたもう1試合の準決勝で、前日に第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)から金星を挙げていた第6シードのニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)を3-6、6-1、7-5で退けている。

 1月の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)決勝で、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)と演じたフルセットの熱戦以来となる大会に臨んだナダルは、アカプルコ(Acapulco)で開催されている今大会で2005年と2013年に優勝を飾っており、通算14戦で無敗を誇っている。

 第1セット、ナダルは一挙にゲームカウントを5-0とすると、準々決勝はスティーブ・ジョンソン(Steve Johnson)の棄権で不戦勝となっていたチリッチが、そこでようやく1ゲームを取り返した。次ゲームでチリッチは40-0と大きくポイントをリードしたものの、ナダルは四つのブレークポイントをしのぎ、このセットをものにした。

 チリッチは、右足首の治療を受けたこともあり、第2セットの1ゲーム目のサービスをブレークされると、ナダルの6ゲームまでのサービスゲームではブレークポイントを手にしたものの、このチャンスをものにすることはできなかった。

 ベースラインから全力でショットを繰り出したナダルは、第7ゲームでチリッチを再びブレークして5-2とすると、最後はフォアハンドのウイナーでサービスゲームをキープして勝利を収めた。

 試合後にナダルは、「マリンのような選手にこういう形で勝つには、しっかりとしたプレーをしなければならない。だから、うれしいよ。良いショットでブレークポイントをセーブしたり、重要な局面での集中には満足している。僕はここの雰囲気が気に入ってるから、決勝に進めて良かった」とコメントした。

 クエリーとキリオスは第3セットで接戦を繰り広げていたが、クエリーが12ゲーム目でブレークを奪い、これで勝利を手にした。

 キリオスは4ゲームを連取して第1セットを奪うなど勝利に向けて順調に進んでいるかに思われたが、第2セットの第1ゲームでリードを奪いながらもクエリーにブレークを許すと突然崩れてミスを重ね、このセットをわずか23分で奪われた。

 クエリーは今大会、ダビド・ゴフィン(David Goffin、ベルギー)や第4シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)を撃破して勝ち上がっている。

 これまでクエリー戦で4戦全勝としているナダルは、「サムは素晴らしいプレーをしていて、ゴフィンとティエムに勝った。自信を持って試合に臨んでくるだろう」とコメントしている。(c)AFP