【3月4日 AFP】映画「007」シリーズの主人公ジェームズ・ボンド(James Bond)は、英国の象徴的な存在であり、50年以上にわたって観客を楽しませてきたが、このたび同国の対外情報部「MI6」は、映画館で観客たちに自身が諜報(ちょうほう)部員にならないかと呼びかけることになった。

 MI6は3日、「But She Can(でも彼女はできる)」と題した58秒間の広告映像を公開した。さまざまな経歴の人々から新たな諜報部員を募る採用活動の一環として、映像は6日から映画館で流される。

 MI6のアレックス・ヤンガー(Alex Younger)長官は「みなさんに知っておいてただきたいのは、経歴にかかわらず、われわれが必要とするスキルがあり、われわれの価値観を共有することができれば、MI6にはあなたの未来があるということです」「みなさんにわれわれの広告を見ていただいて、わがチームにみなさんの居場所があるということを知ってほしい」と述べた。

 ヤンガー長官は以前、英国人諜報部員のイメージを固定観念化してきたとしてボンドを批判しており、より多くの女性を雇用することを強く望んでいる。

 ヤンガー長官は、「007」はMI6について誤解を招く描写を用いており、ボンドは現代の諜報機関で生き抜くためには「やり方を変えなければならない」と述べた。(c)AFP