英取材チーム、中国で襲われ警察には「自白」強制される
このニュースをシェア
【3月4日 AFP】英BBCは3日、取材チームが中国で集団に襲われ、その後、「違法な取材」を試みたと自白する警察の供述書に強制的に署名させられたと報じた。
BBCの記者らは先月26日、中国南部・湖南(Hunan)省で土地をめぐる争いの最中に父親が殺されたと訴える女性への接触を試みたところ、男たちの集団が立ちはだかったという。
BBCのウェブサイトに掲載された記者のジョン・サドワース(John Sudworth)氏の記事によれば、「(接触を試みていた女性の)村に着くとすぐに、男たちが私たちを待ち受けていることが分かった」「女性の自宅までの道を大勢がふさいでいたかと思うと、数分もしないうちに私たちは襲われ、カメラもすべて壊された」という。
同じウェブサイトに掲載された映像には、取材チームと男たちがもみ合いになり、少なくとも取材チームの1人が手に軽い切り傷を負った様子が捉えられている。
その後、取材チームは「さらなる暴力の脅威のもと」警察と地元当局に映像を消去し、「悪影響を及ぼした行動」を謝罪する供述書に署名することを強制されたと記事は述べている。
襲撃の狙いは、今週末、国会に当たる全国人民代表大会(全人代)の開幕前に女性の話が報道されるのを阻止することだったとみられている。
首都北京(Beijing)には全国から地元当局の不正を中央当局に訴えるなどのために陳情者らが集まるが、女性もそうした陳情のために北京に行くことを計画していた。
中国外国記者協会(FCCC)はこの出来事を非難する声明を3日、発表した。(c)AFP