【3月4日 AFP】イタリア南部にある無許可の移民農場労働者用キャンプで3日未明、住人2人が焼死した。地元当局はこの2日前に、当該キャンプの撤去を命じていた。救急当局が明らかにした。

 同国の報道によると、犠牲者は2人ともマリ出身で30歳前後とみられている。2人は人口350人ほどの町フォッジャ(Foggia)に近いキャンプの一画で3日午前1時(日本時間同9時)ごろ、突然起きた火事で死亡した。

 2日夕の時点で、100人以上が働く機会を失うことへの懸念から他の宿泊施設への移動命令に抵抗してキャンプに残っていた。

 警察は火の回りの速さから放火の可能性も排除していない。地元当局は1日、地元で「大ゲットー」と呼ばれていたこのキャンプをマフィアが支配下に収め安価な労働力供給に関わっているなどとしてキャンプの撤去を命じていた。

 イタリアの巨大な農業部門で無慈悲な搾取にさらされている移民を支援している団体は、2人の死は移民の窮状を伝えるメッセージだと指摘した。(c)AFP