【3月3日 AFP】エジプトの破棄院（最高裁に相当）は2日、ホスニ・ムバラク（Hosni Mubarak）元大統領（88）が2011年の民衆蜂起でのデモ隊殺害に関与した罪に問われた裁判で、無罪判決を言い渡した。

　18日間にわたり続いた民衆蜂起ではデモ隊と警察との衝突で約850人が死亡しており、ムバラク氏はデモ隊の殺害を扇動した罪に問われていた。

　裁判では2012年に終身刑が言い渡されていたが、破棄院が裁判のやり直しを命令。14年には差し戻し審で事実上の無罪判決が下されており、今回の破棄院判決により無罪が確定した。

　検察は2011年2月のムバラク氏辞任後、同氏に対するさまざまな罪状での起訴を取り下げており、今回の判決をもってムバラク氏の裁判は全て終了した。

　ムバラク氏は2011年に逮捕されて以来、大半の年月を軍事病院で過ごしてきた。昨年1月には汚職の罪で息子2人と共に禁錮3年の刑が下されたが、未決勾留によって既に刑期を満了したとみなされた。(c)AFP