【3月1日 AFP】(更新)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は2月28日、連邦議会の上下両院の合同会議で初めて演説し、施政方針を示した。トランプ氏は全米に広がる「新しい国家のプライド」を称賛し、議員らに対し大幅な政府の支出削減や産業の規制緩和、減税を掲げる自らの政策を支持するよう求めた。

 トランプ氏が連邦議会の議場に現れると共和党が過半数を占める上下両院の議員らは大きな喝采で迎えた。

 演説の中でトランプ氏は「米国の偉大さを示す新しい章が今始まった」と述べた。また「新しい国家のプライドが全米に広がっている。不可能な夢がしっかりと手の届くところまで来ている」と語り、移民法の施行で数十億ドル(数千億円)を節約すると約束した。

 トランプ氏はさらに「国境の保全や、国境での法の支配の原則を回復しなければならない」と強調。米国とメキシコの国境に「巨大な、巨大な壁」をつくると語った。

 トランプ氏は、オーストラリアが導入しているような移民制度は「数えきれないほどの金を節約し、労働者の賃金を引き上げ、失業者を支援し、生活苦にあえいでいる移民家庭を含む家庭が中流階級に入るうえで助けになる」と述べ、非熟練労働者の流入を減らすため能力に応じた新しい移民制度を導入すると述べた。

 今回の演説はトランプ氏にとって大統領就任以後で最も長いものになったが、ほぼ原稿通りに読み上げた。