バングラデシュ邦人殺害、イスラム過激派の被告5人に死刑判決
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【2月28日 AFP】(更新、写真追加)バングラデシュ北部で2015年、日本人男性がイスラム過激派メンバーに殺害された事件で、現地の裁判所は28日、被告5人に死刑を言い渡した。
同国北部のランプル(Rangpur)の裁判所は、イスラム過激派組織ジャマートゥル・ムジャヒディン・バングラデシュ(Jamayetul Mujahideen Bangladesh、JMB)のメンバーだった被告5人が、農業に従事する星邦男(Kunio Hoshi)さん(当時66)を狙撃し殺害したとして、全員に絞首刑を言い渡した。
事件を担当した判事は判決において、被告らが「国を不安定化させ、威信を傷つけようとする活動」の一環で星さんを殺害したと述べた。法廷には被告5人のうち4人が出廷し、周辺は厳重な警備が敷かれた。
牧草の栽培プロジェクトに携わっていた星さんは、ランプル郊外でバイクに乗った襲撃犯の一人に銃撃され死亡した。
近年バングラデシュでは、外国人を狙った襲撃事件が相次いでおり、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」や国際テロ組織「アルカイダ(Al-Qaeda)」がその多くについて犯行声明を出している。だが、バングラデシュ政府は事件のほとんどはJMBが主導していると主張し、国内での国際的な過激派のネットワークの存在を否定している。
また昨年7月に日本人7人を含む人質20人が犠牲になった首都ダッカ(Dhaka)の飲食店襲撃事件についても、当局はJMBの犯行とする見解を示している。(c)AFP