アカリス保護でハイイロリスへの避妊薬使用を検討 英
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【2月26日 AFP】英国政府は24日、同国固有種のアカリスを守るために、もともとは外来種で病原菌も持つハイイロリスの大規模な不妊化プログラムの実施を検討していることを明らかにした。
環境・食料・農村省管轄下の動植物衛生庁はAFPに対し声明で「経口避妊薬を使用する可能性を検討」しながら、まずは「適切な餌」の開発に取り組んでいくと述べた。
英紙タイムズ(The Times)が報じたところによると、チョコスプレッドの中に経口避妊薬を仕込んで使用すれば、現在350万匹以上とされるハイイロリスの個体数を90%以上減少させることができるという。
アカリスは英国内では現在、イングランド(England)北部、スコットランド(Scotland)、アイルランドの一部にしか生息しておらず、その数は約14万匹と推定され、個体数の減少は同国で長年問題となっている。
北米原産のハイイロリスはビクトリア朝時代に英国に持ち込まれ、あっという間に個体数でアカリスを圧倒する存在となった。
ハイイロリスで特に危険なのは、リスポックスウイルスを拡散させる点だ。このウイルスはハイイロリスには無害だが、アカリスを死なせる。
環境保護主義者として知られるチャールズ皇太子(Prince Charles)もこの問題に熱心に取り組んでおり、アカリス救済のための基金を支援している。
チャールズ皇太子の公邸クラレンス・ハウス(Clarence House)の報道官は「ハイイロリスの生殖能力を管理する研究とその資金調達には、チャールズ皇太子自身および皇太子の慈善団体は直接関与していない」と述べた。
しかしタイムズ紙によると、チャールズ皇太子は駆除に代わる人道的な代替案として、不妊化プログラムに賛成しているという。(c)AFP