フィリピン上院議員を逮捕、ドゥテルテ大統領批判の急先鋒
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【2月24日 AFP】(更新、写真追加)フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領の麻薬撲滅戦争批判の急先鋒に立っていたレイラ・デリマ(Leila de Lima)上院議員(57)が24日朝、同国上院で逮捕された。
首都マニラ(Manila)の裁判所は23日にデリマ氏の逮捕状を出し、同議員は上院の建物に逃げ込んでいた。
フィリピン政府は先週、麻薬密売を主導していたとしてデリマ氏を訴追。デリマ氏の支持者や人権活動家らは、デリマ氏によるドゥテルテ大統領批判を封じ、また同大統領を批判しようとする他の人たちを委縮させるためだとして激しく非難していた。
24日朝、現場にいたAFP記者が見ている中、デリマ氏は警察官に取り囲まれた。警察に身柄を拘束される直前に同氏は報道陣に対し、自身は無実でありドゥテルテ大統領の「抑圧」に対して声を上げ続けると述べた。同氏は有罪になれば終身刑を受ける可能性がある。
■10年にわたり追及
弁護士でもあるデリマ氏は約10年にわたり、ドゥテルテ大統領と、麻薬撲滅戦争で多くの人たちを殺害したとされる殺人部隊との関係を突き止めようとしてきた。
逮捕状が出されたことを受けてデリマ氏は上院で記者会見し、「私は逃げも隠れもしない。すべての容疑に向き合う」と涙ながらに語っていた。
24日朝に出頭することで当局と合意が成立したと考えたデリマ氏はマニラ市内の自宅に戻った。しかし、デリマ氏逮捕のため警察が自宅に向かっていることが国営テレビで放送されると、同氏はすぐに自宅を離れ安全と考えられた上院議会の建物に逃げ込んでいた。
デリマ氏はベニグノ・アキノ(Benigno Aquino)前政権で法相を務めていた際に麻薬密売を主導したとして訴追されていた。(c)AFP