【2月23日 AFP】米アップル(Apple)は22日、カリフォルニア(California)州クパチーノ(Cupertino)で建設している新社屋への移転を4月から始めると発表した。宇宙船のような形をした新社屋は共同創業者の故スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)氏が発案したもので、敷地内にはジョブズ氏の名前を冠した「スティーブ・ジョブズ・シアター(Steve Jobs Theater)」も併設する。

 1万2000人を超える従業員は今年後半まで数か月かけて順次移動する見通し。

 新社屋はジョブズ氏が「創造とコラボレーションの拠点」として構想。約71万平方メートルに及ぶ敷地全体は「アップルパーク(Apple Park)」と名付けられた。

 ティム・クック(Tim Cook)最高経営責任者(CEO)は声明で「アップルに対するスティーブのビジョンは、彼が生きていた時代をはるかに超えてわれわれとつながっている。彼はアップルパークを今後何世代にもわたるイノベーションの拠点にしようとしていた」と述べている。

 円環の形をした本社ビルは巨大な曲面ガラスで覆われている。仕事スペースと息抜きの空間を組み合わせた敷地内の電力は全て再生可能エネルギーで賄う計画。

 敷地内にはフィットネスセンターや研究施設、ビジターセンター、果樹園なども設け、遊歩道も整備する。スティーブ・ジョブズ・シアターは社屋や草地が見渡せる小高い丘の上にできる。(c)AFP