イエメンで700万人が飢餓に直面、国連が警鐘
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【2月22日 AFP】政府軍と反政府勢力による内戦が2年近く続いているイエメンで、700万人がかつてないほど飢餓に近い状態にあると、国連(UN)のイエメン人道調整官を務めるジェイミー・マクゴールドリック(Jamie McGoldrick)氏が21日、警告した。
マクゴールドリック氏は声明で、人口2700万人のイエメンで「700万人が次の食事がどこから得られるか分からない状況で、かつてないほど飢餓に近づいている」と述べた。
さらに「現在、1700万人以上が十分な食事を取ることができておらず、食事を抜かざるを得ないことも頻繁にある。女性と子どもは食事の量が最も少なく、後回しになっている」と指摘した。
イエメン内戦では、アブドラボ・マンスール・ハディ(Abd-Rabbo Mansour Hadi)暫定大統領率いる国際的に認知された政権と、アリ・アブドラ・サレハ(Ali Abdullah Saleh)前大統領派と同盟を結ぶイスラム教シーア派(Shiite)系反政府武装勢力「フーシ派(Huthi)」が対立している。
フーシ派は2014年9月に首都サヌア(Sanaa)を掌握したが、翌年3月に政府を支援するサウジアラビアが介入して以降、内戦が激化している。
政府側部隊は1月初め以降、紅海(Red Sea)沿岸部の奪還を目指して大規模な攻撃を展開しており、今月に入り南西部のモカ(Mokha)港を制圧している。(c)AFP