【2月19日 AFP】サハラ砂漠以南のアフリカ諸国では、持続可能なエネルギーを推進する政府の政策が国際的に後れを取っている──世界銀行(World Bank)が15日に発表した報告書で指摘した。サハラ以南では5億人以上が電気のない生活をしている。

 アフリカ以外の地域では、エネルギーへのアクセスの拡大、再生可能エネルギーの開発、エネルギーの効率化において前進している国が多かったという。

 世界銀行は111か国を対象に調査を行い、今回の報告書を作成。それによると、80%近くの国が2015年に太陽光や風力発電を利用して電力網を拡大する政策の導入に着手し、価格を抑えたまま、収益も上げられる安定した電力を供給する努力をしているという。

 さらに調査対象国の3分の1以上(世界の人口の96%を占める)はエネルギー政策において進んだ段階にあり、そうした国は先進国に限らなかった。

 ケニア、タンザニア、ウガンダは、エネルギーへのアクセスという点において他の国々もより優れた前進をみせた。またパキスタンは再生可能エネルギー政策において、ベトナムはエネルギーの効率化においてそれぞれ向上していた。

 一方で、世界銀行のビアン・フォスター(Vivien Foster)氏は「アフリカの国々は全体的に、エネルギーアクセスへの向上の取り組みにおいて、かなり低い評価だった」と語り、「アフリカの40%の国がアクセス向上のための政策にほとんど着手していない」と述べた。アフリカで大きな前進が見られたのは、南アフリカ、チュニジア、モロッコだという。(c)AFP