【2月14日 AFP】国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は13日、シリア政府軍が第2の都市アレッポ(Aleppo)を制圧するまでの最後の数週間に、塩素ガスを用いた攻撃を少なくとも8回行ったとする報告書を公表した。一連の攻撃によって子ども4人を含む9人が死亡したとしている。

 目撃者の聞き取りのほか現場の写真や映像の分析から、政府軍が昨年11月17日から12月13日にかけて反体制派支配地域を攻撃した際に、ヘリコプターから塩素ガスの爆弾を投下したと結論づけた。この有毒ガスによって約200人が負傷したという。

 HRWは攻撃のうち5回について、写真や映像を分析した結果、ガスの警告表示がある少なくとも7つのシリンダーが確認されたとしている。

 報告書は現場で対応した人の話として「この化学物質は子どもに最も深刻な影響を及ぼし、吸引すると呼吸できなくなる」と記している。

 シリア政府軍は昨年12月22日、アレッポを完全な支配下に置いたと宣言した。(c)AFP