ボルトが150mで圧巻の走り、新形式のチーム対抗戦で優勝
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【2月12日 AFP】陸上のチーム対抗戦、ニトロ・アスレチックス(Nitro Athletics)は11日に大会最終日が行われ、五輪通算8個の金メダルを誇るウサイン・ボルト(Usain Bolt、ジャマイカ)が、ボルト・オールスターズ(Bolt All Stars)を優勝に導く素晴らしい走りを披露し、レース後には今大会の新形式は陸上界がまさに必要としているものだと語った。
大会初日と2日目は4×100メートル混合リレーのみ出場していたボルトだったが、この日はメルボルン(Melbourne)のレイクサイド・スタジアム(Lakeside Stadium)を埋め尽くす満員の観客の前で男子150メートルにも登場。スタートから圧倒的なスピードを発揮すると、レース中盤では相手選手たちに10メートル以上の差をつけ、最後は力を抜いてフィニッシュした。
ボルトはレース後、報道陣に対し「2月で体ができているのは初めてだ」とすると、「個人戦も走れてうれしい。良い感触だったし、けがは避けなければならなかった」と喜んだ。
30歳のボルトは15秒28を記録。2009年に英マンチェスター(Manchester)で記録した自身の世界記録14秒35には約1秒及ばなかった。2位に15秒44のジョセフ・ミラー(Joseph Miller、ニュージーランド)、3位にはコンフィデンス・ローソン(Confidence Lawson、英国)が15秒69で続いた。
ボルトは男子150メートルで優勝を飾った約45分後にも、4×100メートル混合リレーの第2走者としてレースに臨み、チームの3連勝に貢献した。
■「最後のシーズン」
今季終了後の現役引退が見込まれているボルトは、「体調が万全な限り、できるだけ多くの大会に出場しようと思う。最後のシーズンだから、みんなが僕の姿を見られるようにね」と話した。
さらに、ニトロ・アスレチックスの形式については「素晴らしい。わくわくするし、全く別物だ。これこそ陸上が必要としていたものだと分かっていた」と絶賛した。
「エネルギーと雰囲気がいいと思うし、今大会を見たジャマイカの人も含め、僕が話した人は皆とても楽しかったと言っていたよ」
一方、混合リレーなどを含む実験的な内容に加え、ノンストップでレースが展開されることで実施時間が2時間強と短い今大会の形式には、微調整も必要だと認めた。
「修正点があるのは理解している。こうしたイベントは他にも出てくるだろうし、僕たちはその過程で改善し続けていかなければならない」
「陸上界全体を絶対に助けてくれる」 (c)AFP/Murray Brust