シリア人少年の渡航を手引き、ジャーナリストに有罪判決 スウェーデン
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【2月10日 AFP】スウェーデンの裁判所は9日、シリア人少年(15)を同国に渡航させる手引きをしたテレビジャーナリストに対し、人身取引の罪で執行猶予付きの有罪判決を言い渡し、75時間の社会奉仕活動への従事を命じた。
ジャーナリストのフレドリック・オンネバル(Fredrik Onnevall)被告(43)は、欧州の民族主義政党の難民危機への対応に関するドキュメンタリーを撮影していた2014年春、ギリシャでアベド(Abed、仮名)という名のシリア人少年と出会ったという。やせ細り疲れ果てた様子で1人で欧州を移動していたアベドさんから、スウェーデンにいるいとこの元へ連れていってほしいと頼まれたオンネバル被告と同僚2人は、アベドさんをスウェーデンへ連れ帰ったという。
先月、南部マルメ(Malmo)での公判開始直前にAFPのインタビューに応じたオンネバル被告は「(アベドさんの)質問の意味と彼が私に求めていることを理解し、決心するまでに10分か15分かかっただろう」と語り「だが『将来、自分が後悔しない決断はなんだろう?』と自分に問い掛けた時、すべてがはっきりした」と明かした。
オンネバル被告の同僚のカメラマンと通訳者も、同じ内容の判決を言い渡された。オンネバル被告は判決に対し上訴する意向を示している。(c)AFP