【2月8日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガ1部 、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)の主将フィリップ・ラーム(Philipp Lahm)が7日、今季限りでの現役引退を表明し、うわさされていたスポーツディレクター就任は拒否してクラブを離れることを明かした。

 7日に行われたドイツカップ(German Cup 2016-17)3回戦で、バイエルンが1-0でVfLボルフスブルク(VfL Wolfsburg)に勝利したあと、ラームは「今季終了後にサッカーをやめることに決めた」と話し、「今季の終わりまではパフォーマンスを維持できると確信しているが、それ以降はそうではない」とコメントした。

 現在ポストが空いているスポーツディレクターへの就任を拒んだ理由についてラームは、「バイエルンでステップアップをするタイミングではない。話し合って自分自身で決断した」と明かしており、「夏には再び一般人になるので、ほかのことにも取り組む時間ができるね」と語っている。

 5日にバイエルンでの通算500試合出場を果たした33歳のラームは、契約を1年残したまま6月でスパイクを脱ぐこととなった。ドイツ代表として113試合に出場したラームは、キャプテンとして優勝したW杯ブラジル大会(2014 World Cup)終了後に代表から引退している。

 1995年に11歳でバイエルンの一員となったラームは、VfBシュツットガルト(VfB Stuttgart)への2年間のローン期間を除いてはバイエルン一筋でプレーしている。

 2011年に元オランダ代表のMFマルク・ファン・ボメル(Mark Van Bommel)氏からキャプテンマークを引き継いだラームは、2013年の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2012-13)決勝でボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)に2-1で勝利し、ウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)でビッグイヤーを掲げた。バイエルンは同年、チャンピオンズリーグ、ブンデスリーガ、ドイツカップ(German Cup 2012-13)制覇というドイツ勢初の三冠を成し遂げている。

 今季リーグ戦では2位に勝ち点4差をつけて首位に立っているバイエルンは、ドイツカップでも準々決勝に進んでおり、ラームは自身7度目のリーグ制覇、6度目のドイツカップ優勝を視野に入れている。

 ラームが就任を拒んだことにより、昨年マティアス・ザマー(Matthias Sammer)氏が退任して以来ポストが空いているバイエルンのスポーツディレクターには、ボルシア・メンヘングラッドバッハ(Borussia Moenchengladbach)のマックス・エベール(Max Eberl)氏の就任が濃厚となっている。(c)AFP/Ryland JAMES