【2月8日 AFP】米ホワイトハウス(White House)は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権がメディアによる報道が不十分だったとみなすテロ事件約80件のリストを公開した。その中には、フランスのパリ(Paris)やニース(Nice)、米オーランド(Orlando)などで発生し、世界中のメディアを席巻した事件が含まれている。

 トランプ大統領は6日、自身が命じたイスラム圏7か国出身者の入国禁止措置の理由とされるテロ事件について、「非常に不誠実」なメディアが意図的に報道を控えているとの批判を展開。だが、具体例などの詳細を述べることはなかった。

 ホワイトハウスはこれを受ける形で同日夜、2014年9月~16年12月にイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が実行または触発したとされる事件78件のリストを公開。「このうちの大半には、与えられてしかるべき注目が集まっていない」と苦言を呈した。

 これに対し一部メディアは、今回列挙された事件を詳細に伝えた記事へのリンクを掲載して反論している。

 リストには、事件が発生した場所と月、死傷者数、実行犯らの氏名が記載されている。ただし実行犯の国籍については、「米国人」である場合を除いて言及されていない。

 掲載された事件の多くは、パリやベルギーのブリュッセル(Brussels)での襲撃事件や、米国のサンバーナーディーノ(San Bernardino)やオーランドで発生した銃乱射のように非常に有名な事件で、特に犠牲者が多かったものについては長期にわたって報道された。(c)AFP