【2月6日 AFP】ルーマニアでは5日、汚職を免罪する緊急命令を発令した政府への抗議デモが6夜連続で開かれ、推計50万人が参加した。デモの拡大を受け、社会民主党(PSD)のソリン・グリンデアヌ(Sorin Grindeanu)政権は同日午前に緊急命令を撤回したが、市民の激しい反発に収まる兆しは見えず、退陣を迫る声が高まっている。

 ルーマニア各地で続くデモは、1989年にニコラエ・チャウシェスク(Nicolae Ceausescu)大統領の社会主義政権を打倒したとき以来の規模に拡大している。5日のデモでは、多くの参加者が「辞任しろ! 辞任しろ!」と叫びながら国旗やプラカードを振り、口笛を吹いたりチアホーンを鳴らしたりした。

 だが、政権発足からわずか1か月のグリンデアヌ首相は、「われわれに投票してくれた有権者に対する責任がある」と述べ、退陣要求には断固応じない構えを示している。(c)AFP