【2月5日 AFP】ウクライナ東部で4日、同国からの分離独立を掲げる親ロシア派の軍事部門トップが車に仕掛けられた爆弾で殺害された。同地では類似の自動車爆弾攻撃が相次いでいる。地元メディアが報じた。

 親ロシア派の通信社が報じたところによると、死亡したのは「ルガンスク人民共和国(Lugansk People's Republic)」の軍事部門トップ、オレグ・アナシチェンコ(Oleg Anashchenko)氏。車が爆発したのは親ロシア派の事実上の「首都」となっている東部ルガンスク(Lugansk)で、アナシチェンコ氏の他、1人が死亡した。

 親ロシア派はウクライナ軍がアナシチェンコ氏を殺害したとしているが、ウクライナ政府はこれを否定している。昨年8月にもルガンスク人民共和国の指導者イーゴリ・プロトニツキー(Igor Plotnitsky)氏が同様の攻撃を受け負傷する事件が起きていた。

■政府軍との戦闘激化

 このところ、ウクライナからの独立を一方的に宣言した「ドネツク人民共和国(Donetsk People's Republic)」とウクライナ軍の間の戦闘が激化しており、先月29日以降の死者は35人に上っている。ほとんどの人がロシア語を話すウクライナ東部の工業地帯が首都キエフ(Kiev)の親欧米政権に反旗を翻した2014年4年以降、戦闘などでこれまでに約1万人が死亡した。(c)AFP