米政府当局、入国禁止令を停止 連邦地裁の一時差し止め命令受け
このニュースをシェア
【2月5日 AFP】米政府当局は4日、前日ワシントン(Washington)州シアトル(Seattle)連邦地方裁判所でドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領によるイスラム圏7か国の入国禁止大統領令の一時差し止めを命じたことから同令の施行を停止した。
米国務省報道官はAFPに対し、「われわれ(米国務省)は、暫定的に無効とした米国入国ビザ(査証)を再び有効化した」と語った。同省では先月27日に署名されたトランプ大統領令に従い、これまで約6万人分のビザを無効化していた。
同省報道官は、「現在は物理的に無効化されなかったビザを保持する者の米国入国を認めている」と述べ、トランプ政権がワシントン州司法長官により提訴された申し立ての内容を「国土安全保障省および(政権の)法律担当者とともに」見直す予定であると述べた。トランプ氏の同大統領令は全米数州で法的な挑戦を受けている。
一方、国土安全保障省は4日別の声明を発表し、「連邦判事の判決に従い、国土安全保障省は(入国禁止に関する)大統領令の判決に影響を受けた条項を実施する活動を全面的に一時停止した」と述べ、「国土安全保障省の職員は通常のポリシーおよび手順で米国入国者の審査を再開する」と付け加えた。
しかし国土安全保障省は声明で、「トランプ政権が合法的かつ適切であるとみなしている」入国禁止令の再施行を目指し、米司法省が「可能な限り早く」判決に控訴する方針であり、「大統領令は米国大統領にとって最優先な責務である米国と米国民を守るために施行されたものである」と述べている。
シアトル連邦地裁のジェームズ・ロバート(James Robart)判事は3日、ワシントン州司法長官による提訴内容全体の見直しをする間、全米で有効となる暫定的な差し止め命令を出していた。(c)AFP