オリーブ枯らすピアス病菌、スペイン・バレアレス諸島で確認
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【2月6日 AFP】イタリア南部で大量のオリーブの木を枯死させた病原菌が、スペイン東部沖のバレアレス諸島(Balearic Islands)でこのほど確認された。
当局の3日の発表によると、ピアス病菌(学名:Xylella fastidiosa)の感染が確認されたのは、同諸島のオリーブやサクラ、アーモンドなどの木の多く。同諸島自治州のマテル・ジナルド(Mateu Ginard)農業局長によると、同諸島全体をピアス病菌の汚染地帯に指定する決定が下され、またスペイン本土への拡大を防ぐために、生きた植物の諸島からの持ち出しも禁止された。
ピアス病菌は2013年にイタリアで出現して以来、フランスでも確認されている。オリーブ油生産世界1位のスペインでは最近まで報告されていなかったが、昨年10月に初めて、バレアレス諸島マヨルカ(Majorca)島の園芸店で定期検査の際に1本のサクラの木から検出された。その後の検査でさらなる感染が確認され、最終的に計1900本以上の木が処分されていた。
そして今回、感染が再び確認された。これまでに同諸島当局が確認した菌の株は2種類で、イタリアでオリーブの木100万本を枯死させた伝染力の強い株とは異なるという。またこれまで感染が確認されているのは屋外の植物のみだという。(c)AFP