【2月3日 AFP】米下院は2日、バラク・オバマ(Barack Obama)前政権が精神疾患の病歴がある人の銃器入手を防ぐ目的で銃購入者の身元調査を義務付けた規制を廃止する法案を、賛成235、反対180で可決した。法案は上院に送られる。

 これまで社会保障局(SSA)は精神障害者らの銃器所有を防ぐことに取り組んできたが、法案はそれを阻む内容。

 オバマ前大統領は銃規制の強化を目指していたものの、多くの法案は議会で否決された。そのため2015年に大統領令を相次いで発令し、米連邦捜査局(FBI)が運用している全米犯罪歴即時照会システム(NICS)の全面的な見直しなどを行っていた。

 その中でSSAは、銃の所持が禁止されている人の精神疾患に関する情報をNICSに提供することが義務付けられた。

 下院司法委員会のボブ・グッドラット(Bob Goodlatte)委員長(共和党)は採決後の声明で「オバマ政権の規制は差別的であり、法律を守る米国人から憲法で保障された権利を奪うものだ。SSAの障害者給付を受けている人が公共の安全に脅威となるという証拠はない」と述べた。(c)AFP