【2月1日 AFP】フランス・リーグ1のリール(Lille OSC)が、先月28日に敵地リヨン(Lyon)で行われたリーグ戦で性差別的内容の横断幕が掲げられたのを受け、ホームで開催される4日の試合では女性の観客に無料チケットをオファーすることを決めた。

 本拠地スタッド・ピエール・モーロワ(Stade Pierre Mauroy)で今週末に行われるロリアン(FC Lorient)戦のチケットを提供するリールは、ツイッター(Twitter)の公式アカウントで「女性の皆様、あなた方は大歓迎です!」とするメッセージを投稿した。

 先週末行われたオリンピック・リヨン(Olympique Lyon)戦では、一部の観客が「キッチン」を意味する単語の上に女性、「スタジアム」のそれに男性が描かれた横断幕を掲げた。試合を放映したカナル・プリュス(Canal Plus)で、ホームチームのリヨン側の観客席から問題となった横断幕が映し出されると、激怒したインターネットユーザーからは「女性嫌悪」だなどとする怒りの声が上がった。

 2-1で勝利したリールは試合後、問題となった「キッチン」の部分を本拠地のスタジアム名「ピエール・モーロワ」に編集した画像とともに「LOSC(リール)は限定オファーを提供し、女性を歓迎する。女性の方は、LOSC対ロリアン戦は全席無料!」とつづった。

 今回の事件を受け、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Women's Champions League 2015-16)王者リヨンのスター選手で、女子サッカーのフランス代表では主将を務めるウェンディ・ルナール(Wendie Renard)は、「リヨンのサポーターの皆様…。あの横断幕について説明してくれませんか?男性はスタジアム、女性はキッチンに?」とツイートし、今回の行為に及んだ者に厳しい姿勢を見せた。

 一方、リヨンのジャン・ミシェル・オラス(Jean-Michel Aulas)会長は、事件については調査中だとコメントしている。(c)AFP