【1月31日 AFP】米国の大学や高校などで発生する銃乱射事件の急増と経済の不安定期には非常に強い関連性がある──。30日に英科学誌「ネイチャー・ヒューマン・ビヘイビア(Nature Human Behaviour)」に掲載された論文でこうした研究結果が明らかとなり、専門家が解明しようとしていた現象の一端が説明された形となった。

 米イリノイ(Illinois)州のノースウエスタン大学(Northwestern University)の研究者らは、1990年から2013年までに国内の大学や高校などで発生した銃乱射事件の統計データを集め、同時期の失業率やその他の経済データと比較した。

 同大は声明で「学校を卒業した人々の就職が難しくなると、学校における銃による暴力の発生率が増える」と述べ、「過去25年では米国で銃の暴力が増えた時期は2回あり、経済の不安性が増した時期と強い関連性がある」と指摘している。強い関連性が見いだされたのは、1992年~1994年と2007年~13年。

 そのため研究者らは、失業率が高い時期に大学や高校などの警備を強化することが有効かもしれないと提唱している。(c)AFP