「ワレサ氏はスパイだった」 検察が筆跡による証拠提示へ
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【1月30日 AFP】ポーランドの民主化運動を率い、ノーベル平和賞(Nobel Peace)を受賞したレフ・ワレサ(Lech Walesa)元大統領(73)について、共産主義政権時代に秘密警察に協力するスパイだったことを示す証拠を検察当局が31日に提示する。ポーランド通信(PAP)が報じた。
PAPが29日、ナチス・ドイツ(Nazi)支配下と共産主義時代の犯罪を訴追する「国民記録機関(IPN)」に近い匿名の情報筋の話として報じたところによると、自主管理労働組合「連帯(Solidarity)」の指導者だったワレサ氏をスパイとする結論には筆跡鑑定が決め手になったという。
IPNは昨年、共産主義政権時代の内相の妻から入手した秘密警察の文書に、「レフ・ワレサ、(暗号名)『ボレク(Bolek)』が署名した協力の契約書」が含まれていたことを明らかにしていた。
これに対して、連帯を率いて1989年に無血の民主化を実現したワレサ元大統領は文書の信ぴょう性を繰り返し否定。28日にも再度、疑惑は「うそ」だと強く反発した。
ただワレサ氏は昨年、「過ちを犯して」、過去に秘密警察から多くの取り調べを受けている時に「紙」にサインしたことは認め、臆測を呼んでいた。(c)AFP