トランプ氏の大統領令、各地で影響 米空港での拘束や搭乗拒否
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【1月29日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領がイスラム圏7か国の市民の入国を一時禁止する大統領令を出した影響で28日、米国への航空機搭乗を阻まれたり、米国に到着した人が空港で拘束されたりする事例が発生した。
トランプ大統領は27日、イラン、イラク、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエメンの7か国からの難民と旅行者の米国への入国を一時禁止する大統領令に署名し、世界各国から非難を浴びている。
イランのハッサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)大統領は28日、米国への入国制限について直接は言及しなかったものの「今は国と国の間に壁をつくる時ではない」とトランプ大統領を批判した。
イラン外務省は、米国への入国制限が解除されるまで「イラン国民に対する米国の侮辱的措置に対抗して同様の措置を取る」と述べ、トランプ氏の決定は「不法、不合理で国際法に反している」と付け加えた。米国には現在100万人以上のイラン人が居住している。
イランの旅行会社2社は、エティハド航空(Etihad Airways)、エミレーツ航空(Emirates Airline)、トルコ航空(Turkish Airlines)から米国行き航空券の販売中止や、米国のビザを所持するイラン人を米国行きの便に搭乗させないことを要請されたと明らかにした。
米カリフォルニア(California)州に留学中で一時帰国していた匿名のイラン人女性はAFPに対し、2月4日にトルコ航空の便で米国に戻る予定だったが航空券がキャンセルされたと語った。
スーダン外務省は、米国によるスーダン国民の入国禁止措置に遺憾の意を表明した。