【1月27日 AFP】(更新)ニュージーランドで26日、プロバスケットボールの試合中に、相手と接触した選手の眼球が眼窩(がんか)から飛び出る事故が起きた。選手は、搬送先の病院で手当てを受け視力も回復しているという。チームが明らかにした。

 事故は同日夜、オークランド(Auckland)で行われていたニュージーランド・ブレイカーズ(New Zealand Breakers)とオーストラリアのナショナル・バスケットボールリーグ(NBL)ケアンズ・タイパンズ(Cairns Taipans)との試合中に起きた。ブレイカーズに所属する米国出身のアキル・ミッチェル(Akil Mitchell)選手(24)の目に、相手選手の指が入ってしまったのだ。

 テレビ映像では、アクシデントに見舞われたミッチェル選手が左目を両手で覆いながら、コート上で身もだえする姿が捉えられていた。

 ミッチェル選手はすぐに病院に搬送され手当てを受けた。NBLは27日、眼球が元の眼窩に戻され、同選手が既に退院していることを声明で明らかにした。

 ブレイカーズのゼネラルマネジャーは、軽微な筋肉損傷の可能性があるが、完全な視力を有しているようだと選手の容体について説明し、「奇跡的」な回復と述べた。また、早ければ今シーズン中にも復帰できるだろうとの見通しを示したが、目の保護するための措置は必要となるとしている。

 退院後、ミッチェル選手は両目の眼球のイラストに「…早すぎる?」との言葉を添えて自らツイッター(Twitter)に投稿。「今夜はたくさんの愛と、励まし、お祈りをありがとう。家に帰ってきたし、ちゃんと見える。明日はさらなる検査です」とのメッセージを発信した。

 またラジオのインタビューでは、「手のひらで顔の横にある眼球に触れた。その時、思った以上にまずいことが起きていることが分かった」とコメント。また事故当時、「観客が息をのむ様子が分かった。視力を失い、選手生活も終わると思いパニックになった」と述べ、負傷した痛みはあったが、最悪だったのはまばたきができなかったことと明かした。

「救急車のなかで痛み止めをもらい、生理食塩水の点滴剤を目に入れてもらった。目が元の場所に戻っていく感じはすごく変だった」「眼球が顔の横にあっても、見ることはできた。おかしな感覚だった」とも話した。(c)AFP