米最高裁、一夫多妻一家の訴えを退ける
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【1月24日 AFP】米連邦最高裁は23日、一夫多妻制を禁止するユタ(Utah)州法は言論と信教の自由を侵害していると主張する男性とその妻4人の訴えを退けた。
訴えを起こしていたコーディ・ブラウン(Kody Brown)さんは、法律上結婚している女性1人を含む4人の女性と同居している。ブラウンさんらはモルモン教原理主義を掲げ一夫多妻制を教義の中核として位置づけている非主流派の宗教グループに属しており、その生活はリアリティー番組「シスター・ワイブズ(Sister Wives)」で描かれて注目を集めた。
ブラウンさんとその妻たちは7年間法廷闘争を続けていた。2013年12月には連邦裁によってユタ州法は違憲であるとの判断が下されたが、この判断は2016年に控訴審によって覆されていた。
連邦最高裁はブラウンさんたちの訴えを退けた理由を明らかにしていない。最高裁は1878年に重婚を禁止する法律が有効だと宣告して以来、一夫多妻に関する判断を下していない。
モルモン教原理主義者の多くが米国西部に住み、数万人が一夫多妻を続けているとされる。正式名を末日聖徒イエス・キリスト教会(The Church of Jesus Christ of Latter-day Saints)とするモルモン教は、1890年に一夫多妻制を禁止している。(c)AFP