ザッカーバーグ夫妻の慈善団体、AI企業買収 疾病根絶支援の一環で
このニュースをシェア
【1月24日 AFP】米フェイスブック(Facebook)の共同創業者マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏とプリシラ・チャン(Priscilla Chan)夫人が設立した慈善団体が23日、疾病を根絶する使命の一環として、人工知能(AI)を開発しているカナダのベンチャー企業を買収したと発表した。ただし、買収金額は公表されていない。
「チャン・ザッカーバーグ・イニシアチブ(Chan Zuckerberg Initiative)」が買収したのは、カナダ・トロント(Toronto)に本社を置く企業「Meta」。同社は、AIを使った研究論文の高速解析と研究者への考察提供を行っている。Metaの技術は今後、研究者が無料で利用できるツールに集約されるという。
ザッカーバーグ夫妻は昨年9月、あらゆる疾病の根絶と治療を支援するため、今後10年間で30億ドル(約3400億円)を投資すると発表。革新的な研究には、ザッカーバーグ氏の資産の一部も投じられている。
財団のサイエンス担当プレジデントのコリ・バーグマン(Cori Bargmann)氏と最高技術責任者(CTO)のブライアン・ピンカートン(Brian Pinkerton)氏は、同団体のフェイスブックページへの投稿で、生体臨床医学の分野だけでも毎日数千本の研究論文が発表されているが、MetaのAIによって、人力では及ばない規模と速さで大量の論文の関連性やパターンを探る解析が可能となると述べている。
ザッカーバーグ氏は先月、AIを搭載したソフトウエアの「執事」、「ジャービス(Jarvis)」の稼働を開始したことを発表し、同氏の家族の遊び相手になっていると明かしていた。(c)AFP