米プロ野球選手、タイムゾーン間の移動がプレーに影響 研究
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【1月24日 AFP】時差ボケで睡眠不足のプロ野球選手は、試合中のミスが多くなる可能性があるとする研究結果が23日、発表された。
米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences、PNAS)に掲載された論文によると、選手がタイムゾーンを東に2~3つ移動した時に最も大きな影響がみられたという。研究は、米国リーグ所属の選手が対象とされた。
論文の主執筆者で米ノースウエスタン大学(Northwestern University)研究者のラビ・アラダ(Ravi Allada)氏は、「時差ボケによる悪影響は、微小ではあるものの検知可能で有意」「攻撃と守備の両方で、またホームチームと遠征チームの双方で確認できた」と述べ、その一例として、攻撃では、遠征チームの選手よりも遠征から戻った直後のホームチームの選手たちに、より大きな影響がみられたことを挙げた。
実際に試合中に表れる影響としては、攻撃では、盗塁の減少やダブルプレーに仕留められる回数の増加、一方の守備では、疲労のたまったピッチャーが相手チームにより多くのホームランを許してしまう傾向などがあった。
アラダ氏は、「こうした悪影響は、ホームゲームの利点を打ち消してしまうほど大きい」と指摘している。
研究は、1992~2011年に開催された4万試合以上のデータを基に進められた。データは米大リーグ機構(Major League Baseball、MLB)が提供した。(c)AFP