【1月24日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の就任後にホワイトハウス(White House)のウェブサイトでスペイン語のページが閲覧できなくなったことについて、スペイン政府は23日、ヒスパニック系が多数居住している米国において「良い考えではない」と懸念を表明した。

 これに対しショーン・スパイサー(Sean Spicer)米大統領報道官は、ウェブサイトは単に更新中だと述べて懸念の緩和を図った。スペイン語版のサイトはいつ再開するのかと記者に質問されたスパイサー報道官は「もう少し時間がかかるが、完成に向けて一つ一つ作業を重ねている」と述べた。

 米国勢調査局(Census Bureau)によると米国のヒスパニック系の人口は5700万人に達する勢いで、全体で3億2000万人いる人口の中で最大の少数派となっている。多くは中南米系で昨年の大統領選では1300万人が投票したとされ、そのうちの多くの人がトランプ氏のライバルだった民主党候補のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏に票を投じたとみられている。

 トランプ氏は、容赦ない発言と移民に対する強硬姿勢で多くのラテンアメリカ系の人々の怒りを買った。またトランプ新政権の閣僚には1989年以来初めて、ヒスパニック系が含まれていない。(c)AFP