【1月24日 AFP】イタリア中部ペスカーラ(Pescara)県で大規模な雪崩に見舞われたホテルの内部から23日、5日ぶりに3匹の子犬が救出され、依然行方不明になっている22人の中にも生存者がいるかもしれないとの期待が高まっている。

 救出されたのは、白く長毛なマレンマシープドッグの子犬3匹。18日に雪崩が直撃した同県ファリンドラ(Farindola)村近郊のホテル・リゴピアノ(Hotel Rigopiano)で昨年12月に誕生していた。親犬のルーポとヌーボラ(イタリア語で狼と雲の意)は難を逃れ、被害の翌日に近隣の村で発見された。

 ある消防隊員は、倒壊したホテル内にまだ空洞部分が残っていることが子犬の発見により示唆されたとして、「命の重要な兆候であり、希望をもたらしてくれる」と語った。だが23日夕方には新たに女性1人の遺体が収容され、これまで確認された死者数は7人となった。

 一方、インターネット上では、雪崩発生の数時間前にホテル側が地元当局に助けを求めるため送った電子メールが話題を呼んでいる。メールでは雪崩の可能性には言及していないものの、同地が地震に見舞われ、雪によってホテル内に閉じ込められた利用客らにパニックが広がっていると伝えていた。(c)AFP/Filippo Monteforte with Ella Ide in Rome