【1月22日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王は21日、ポピュリズム(大衆迎合主義)は、ナチス・ドイツ(Nazi)の独裁者アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)のような「救世主」を生み出しかねないと警告した。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が米大統領に就任した翌日、スペインの全国紙「エル・パイス(El Pais)」とのインタビューでフランシスコ法王は、国境に壁や鉄条網を張り巡らせて外国人を締め出すという考え方を批判した。

 法王は欧州におけるポピュリズムの例として1933年のドイツに言及。「ドイツは指導者を求めていた。ドイツのアイデンティティーを取り戻せる指導者を。そこに『私ならそれができる』と言ってアドルフ・ヒトラーが現れた」「ヒトラーは指導者の座を盗んだのではない。彼はドイツ国民によって選ばれ、そしてドイツ国民を破滅させた」と述べた。

 その一方で法王は、トランプ大統領について判断を下すのは時期尚早だとし「彼がすることを拝見しよう。判断するのはそれからだ」と語った。(c)AFP