ジョコビッチ「不可能なことはない」、挑戦者のレベル向上認める
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【1月20日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)、男子シングルス2回戦で衝撃の敗戦を喫したノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が試合後、周囲のライバルたちは以前よりも勝利を信じて自身に挑戦してきていると認めた。
四大大会(グランドスラム)通算12勝を誇るジョコビッチは19日、格下のデニス・イストミン(Denis Istomin、ウズベキスタン)にフルセットで敗北。世界2位の同選手にとっては、2008年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)に次ぐ早期敗退となった。
新シーズンを思わぬ形で幕開けすることになったジョコビッチは、昨年11月に2014年から122週にわたって君臨し続けた王座をアンディ・マレー(Andy Murray、英国)に明け渡した。さらに昨シーズンは、リオデジャネイロ五輪の1回戦でファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)の前に屈しただけでなく、ウィンブルドンと全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2016)のタイトルも逃した。
この日世界ランク117位のイストミンが7-6(10-8)、5-7、2-6、7-6(7-5)、6-4のスコアで挙げた金星は、直近6年間の男子テニス界を支配してきたジョコビッチの力にさらなる疑問を投げかける結果となった。
以前より負けることが増えた半年間を経て、ライバルたちは自身に勝てると信じ始めているかと問われたジョコビッチは、「もちろんだ。さらに言えば、もし彼らが勝てると信じていなければ、僕だけでなく、どんな選手、そしてどんな大会でもプレーしていないだろう」と答えた。
「ひとたびコートに立てば己のベストを尽くす。デニスは間違いなく格下だったが、今日は重要な場面で緊張を露呈しなかった。彼のほうが一枚上手だった」
■「2回戦負けには慣れていない」
これまでメルボルン(Melbourne)では6度の優勝を果たすなど絶対的な力を誇っていたジョコビッチは、「全豪の2回戦で負けることには慣れていない」とすると、「いつも本当に良いプレーをしてきた。過去10年では、6個のタイトルをここで獲得してきたんだ」と話した。
「このコートは僕に合っていたし、それを非常に楽しんできた。もちろん残念だが、結局は受け入れなくてはいけない」
さらに昨年6月の全仏オープン(French Open 2016)を制覇して以降、やや不本意なシーズン後半を送ってきたジョコビッチは、昨季からの不振が長引いているかと問われると、「わからない。それについては、まったく考えたことがない。ほかの皆と同じように、新年、新シーズンをスタートした。ある程度忘れたし影響はないよ」としたうえで、「シーズン自体は非常に良い形でスタートした。繰り返すが、これはテニスの中の一試合だ。ある日負けることだってある」と語った。
「不可能なことはない。メインドローでは100人を超える選手がプレーしているんだ。毎年テニスのレベルが上がっているようにも思える。皆がよりプロフェッショナルになった」
「何ができるだろうか?最後のショットまで全力を尽くしたけど、力及ばずだった」(c)AFP/Robert SMITH