メキシコの麻薬王「エル・チャポ」、米国に引き渡し 近く裁判へ
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【1月20日 AFP】(更新、写真追加)メキシコ外務省によると、同国最大の麻薬密売組織「シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)」の元最高幹部で「エル・チャポ(El Chapo)」の通称で知られるホアキン・グスマン(Joaquin Guzman)受刑者(59)の身柄が19日、米国に引き渡された。米当局者はAFPに対し、移送先はニューヨーク(New York)だと明らかにした。
メキシコ外務省は声明で、グスマン受刑者による引き渡し拒否の申し立てを控訴裁や最高裁が棄却したことを受けて「米当局側に引き渡した」と明らかにした。
シナロアはメキシコで死者を出す暴力事件を数多く引き起こし、米国に大量の麻薬を密輸してきたとされる。グスマン受刑者はこれまで、米国との国境に近い北部チワワ(Chihuahua)州シウダフアレス(Ciudad Juarez)の刑務所に入れられていた。
グスマン受刑者は2015年に2度目の脱獄を果たし、半年にわたって逃走。昨年1月に再び拘束された。
米司法省は短い声明でグスマン受刑者の身柄引き渡しを認め、「近く」裁判所に出廷するとの見通しも示した。同受刑者は6件の罪に問われているとしている。(c)AFP