習主席、核なき世界の実現呼び掛け 国連欧州本部で演説
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【1月19日 AFP】(更新)中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は18日、スイス・ジュネーブ(Geneva)の国連(UN)欧州本部で演説し、各国に対し、核兵器が禁止され現存の貯蓄分も破壊される世界を目指すべきだと呼び掛けた。
習国家主席は「核兵器のない世界を実現するため、核兵器は完全に禁止され、時間をかけて破壊されるべきだ」と述べた。
習氏はまた、国家間の平等な関係に基づいた国際統治体制の構築を強く提言。「われわれは、一国あるいは数か国のみによる支配を拒否すべきだ」と訴えた。
さらに、「主要国は互いの核心的利益を尊重するべきだ」とし、「大国は、自らの意向を他国に押し付ける覇権国として振る舞うのではなく、小国も平等な存在として扱うべきだ」と述べた。
スイスを4日間にわたり訪問中の習氏は前日の17日、ダボス(Davos)で開催されている世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)に初めて出席し、講演を行っていた。
昨年の米大統領選でのドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の衝撃的当選を受け、政界のエリート層の間では米国の世界における役割についての懸念が浮上しており、一部アナリストはダボス会議での習氏の講演について、トランプ氏の就任を20日に控えた米国から世界のリーダーとしての役割を奪う狙いがあるとみている。(c)AFP