トランプ氏が中国で商標登録出願、米憲法違反の恐れも
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【1月11日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領が、中国で少なくとも45件の商標登録を出願中であることが中国政府の資料で明らかになった。商標登録を受けて外国政府から報酬を受け取れば米国の憲法に違反する恐れがあり、中国との間で利益相反が起きる可能性もある。
米大統領選の当選後、トランプ氏は台湾に接触し、中国に懐疑的な人物を閣僚候補に指名し、さらに中国製品に懲罰的な高い関税をかけると脅すなどして中国政府を怒らせてきた。
しかしトランプ氏はひそかに商標登録の出願を進め、中国で既に少なくとも72件の登録商標を持っている。さらに大統領選への立候補を表明した約1年後の昨年4月に42件、実質的に共和党候補となった同年6月に3件の商標登録を新たに出願した。すべてトランプ氏自身の名前で出願され、米ニューヨーク(New York)に同氏が所有する「トランプタワー(Trump Tower)」の住所が記載されている。
中国では商標登録の審理には通常1年~1年半かかるため、トランプ氏の大統領就任後しばらくして結果が出ることになる。
トランプ氏による商標登録の申請は、米連邦政府の当局者が外国政府から贈与や、給与や手数料、利益を含む報酬を受け取ることを禁じる米憲法第1条第9項8節に違反する可能性があるとの見方が出ている。(c)AFP/Ben Dooley