【1月9日 AFP】イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の支配下にあるイラク北部モスル(Mosul)の奪還作戦を進めている政府軍は8日、市内を流れるチグリス川(Tigris River)の沿岸に初めて到達した。昨年10月半ばに開始した作戦で重要な一歩となった。

 政府軍は過去1週間にモスルで制圧地域を大幅に広げ、ISは劣勢に立たされている。ただ、ISも首都バグダッド(Baghdad)で8日に新たに自爆攻撃2件を仕掛け、少なくとも計18人が死亡するなど抵抗を続けている。

 イラク軍などによると、モスルを東西に分けるチグリス川の東岸にイラク対テロ部隊(CTS)が到達した。政府軍にとってチグリス川沿岸への到達は象徴的で戦術的な勝利と言えるが、東岸地域の制圧に向けた道のりは長い。

 ISは既に西岸地域から東岸地域への戦闘員や武器の補給能力が衰えており、政府軍による東岸への到達によって状況はさらに悪化するとみられる。(c)AFP/Ahmad Mousa