【1月3日 AFP】イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)からアジア史上最高となる6000万ユーロ(約74億円)の移籍金で、中国スーパーリーグ(1部)の上海上港(Shanghai SIPG)に加入したオスカル(Oscar dos Santos Emboaba Junior)が2日、上海(Shanghai)で大歓迎を受けた。

 上海浦東国際空港(Shanghai Pudong International Airport)に集まった多くの上海上港サポーターは、25歳のオスカルをもみくちゃにした。

 オスカルの年俸は2400万ユーロ(約29億5000万円)とみられており、この金額はクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)やリオネル・メッシ(Lionel Messi)をしのぐ。そして、上海上港がチェルシーに支払う金額は、昨年7月に同クラブがフッキ(Hulk)獲得時に支払った5580万ユーロ(約68億円)を上回っている

 中国スーパーリーグでは先週、上海申花(Shanghai Shenhua)が元マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のカルロス・テベス(Carlos Tevez)を獲得している。サッカー選手の移籍契約について報じる「トランスファーマルクト(Transfermarkt)」によると、テベスの移籍金は1050万ユーロ(約13億円)とされているが、その年俸は世界最高額の3800万ユーロ(約46億円)になるという。

 中国国営メディアが国内リーグにおけるバブルの懸念を報じたものの、到着したオスカルを報道陣の包囲網から守った上海上港のスイ・グオヤン(Guoyang Sui)ゼネラル・マネジャー(GM)は、欧州リーグのビッグクラブから選手を引き寄せるためには、その金額は高くなければならないと反論した。

 スイGMはAFPに対し、「リーグは成長しているのだから、様々な状況を経験していくことになる。中国スーパーリーグはこれ以降、より健全で普通のリーグになっていくと考えている」とコメントしている。

 それでも、とあるファンは「結局のところお金を払わなければ誰もこんなところにはやってこないということ」と、単刀直入なコメントを残している。(c)AFP