トルコ銃乱射、犯人逃走で大規模捜査
このニュースをシェア
【1月2日 AFP】トルコの最大都市イスタンブール(Istanbul)で、新年を祝うイベントを開催中だったナイトクラブで何者かが銃を乱射し、多数の外国人を含む39人が死亡した事件で、同国の警察は1日、現在も逃走中の犯人の行方を追う大規模な捜査を開始した。
事件は1日午前1時15分ごろ、ボスポラス(Bosphorus)海峡に接する高級ナイトクラブ「レイナ(Reina)」で発生。犯人はクラブ入り口にいた警官1人と民間人1人を射殺し、さらに最大700人のイベント参加者らに向けて銃を乱射した。
民放テレビNTVによると、犯人は7分間で120~180発を発砲。参加者の多くは銃撃を逃れるため、ボスポラス海峡の凍える水の中に次々と飛び込んだ。
ビナリ・ユルドゥルム(Binali Yildirim)首相によると、犯人は周囲に気付かれることなく現場を去り、現在も逃走中という。地元メディアは当初、犯人は2人組だと伝えていたが、スレイマン・ソイル(Suleyman Soylu)内相はその後の発表で、単独犯による犯行とみられると発表した。
またユルドゥルム首相は、犯人がサンタクロースの衣装を着ていたとの報道を否定。イスタンブールで報道陣に対し、犯人は銃を現場に残していたことを明らかにし、「武装したテロリスト」による犯行だったとの見解を示した。
犯行声明は今のところ出ていない。非合法武装組織「クルド労働者党(PKK)」に近いとされる通信社フィラト(Firat)によると、PKK指導者のムラット・カラユラン(Murat Karayilan)氏は、いかなるクルド勢力も事件に関与していないと主張している。
ドアン(Dogan)通信によると、犠牲者のうちこれまで35人の身元が明らかになっており、うち24人が外国人、11人がトルコ人だった。さらに65人が病院で手当てを受けている。死傷した外国人にはサウジアラビア人、ヨルダン人、イラク人、チュニジア人が含まれていた。(c)AFP/Stuart WILLIAMS with Raziye AKKOC in Ankara